"Claude Picasso drawing" Pablo Picasso
"It took me a long time to become a child," said Picasso in his last years of life.
From his father who was a professor of academic painting he received a strict education of painting from early childhood in Malaga, the remote place of Europe.
His father tried to turn him into a modern Raphael.
Therefore Picasso could not do anything except painting, becoming a monster.
He surpassed his father at the age of about ten years.
However, he glimpsed the light from the outside world in his father's workplace, Barcelona.
And when he was 19 years old, Picasso went to Paris and opened a Pandora's Box with infinite possibilities. And he became Picasso.
「子供になるのに、時間が掛かった。」と晩年ピカソは言った。
ヨーロッパの辺境のスペイン、そのまた片田舎マラガで生まれた彼は,アカデミックな美術教師の父親から幼児の頃から厳格な絵の英才教育を受けた。
父親は彼に現代のラファエロにしようとした。
そしてピカソは絵のこと以外は何もやらせてもらえず、10歳で父親を凌ぐモンスターになった。
マラガにずっと居ればそれなりの成功を収め、市の名士になって父親を喜ばせたに違いない。
だが、彼は父親の赴任先バルセロナで、外の世界の光を垣間見てしまった。
そして19歳でパリに出て、無限の可能性を秘めたパンドラの箱を開けてしまった。そしてピカソになった。
子供はとてつもないパワーを持っている。そのパワーと想像力がずっと大人まで持ち続ければ皆それぞれの分野でのピカソになれる。
しかしその物凄いパワーは同時に親や社会に取っては制御するのが難しく、そのために「しつけ」「教育」の名の元にその荒ぶるパワーがコントロールされる。
勿論親や教師は子供の「将来」の為に良かれと思ってそうするのだ。
子供が将来困らないように、間違いを起こさないようにとちゃんと社会のレールにのせてあげる。良い学校、良い会社がその目標にされ、親や教師の言うことを聞く良い子供、良い生徒であればあるほど彼らは喜ぶ。
「子供に好きなことだけやらしていたら社会が無茶苦茶になってしまう。」と、親は自分達が親にやられていたことを自分の子供達にも無意識にやっていく。怖いのだ。
自分達が出来ないことは他人にも出来ないと思い込んでしまう。
子供の無限の可能性は、子供の中から湧き上がってくる本当にやりたいことからしか生まれてこない。それを信じてやらせてあげるのが真の教育だ。じっと見守り、もし失敗してもその責任を引き受けるのが親であり教師だ。
ピカソの父親ホセ・ルイスはそれが出来なかった。ピカソの「謀反」を怒り、悲しんだ。彼は自分の到達した範囲でしか世界が見えなかったのだ。大人が子供達に教えることがあるとすれば、自分達が今でも夢を追っている後姿を見せてあげることだけだ。
そして自分達をはるかに超えて幸せになった子供達を喜んであげることだ。その時自分達が一緒にいてもいなくても構わないじゃないか。それが愛だろう。決して子供の無限の可能性を潰すドリームキラーになってはならない。